式

リテラル

リテラル ::= bool型リテラル
        | "-"? double型リテラル
        | "-"? int型リテラル
        | str型リテラル
        | 識別子
        | symbol型リテラル

識別子 はダブルクォートが省略された str 型リテラルとして扱われます。

演算子の優先順位

1. 前置修飾の単項演算子
2. 後置修飾の単項演算子
3. 乗除剰余演算子
4. 加減算演算子
5. ビットシフト演算子
6. 比較演算子
7. ビット演算子 &
8. ビット演算子 ^
9. ビット演算子 |
10. 論理演算子 &&
11. 論理演算子 ||

単項演算子(前置修飾)

• - int -> int

• - double -> double

  符号の反転

• ! bool -> bool

  論理否定

• ~ int -> int

  ビット反転

単項演算子(後置修飾)

型ヒント演算子

型推論時にのみ効果を発揮する演算子。オペランドの値がそのまま結果の値となる。

• int :int -> int

• :i：:int のエイリアス

• double :double -> double

• :d：:double のエイリアス

• str :str -> str

• :d：:str のエイリアス

• bool :bool -> bool

• :b：:bool のエイリアス

• symbol :symbol -> symbol

• :sym：:sym のエイリアス

型変換演算子

• double .int -> int

  小数点以下を切り捨てる。0 に近い方向に丸められる。

• str .int -> int

  数値文字列をパースして数値に変換する。変換に失敗したら 0 となる。

• bool .int -> int

  false は 0 に、true は 1 に変換される。

• .i：.int のエイリアス

• int .double -> double

  整数を浮動小数点数に変換する。

• str .double -> double

  数値文字列をパースして数値に変換する。変換に失敗したら 0. となる。

• bool .double -> double

  false は 0. に、true は 1. に変換される。

• .d：.double のエイリアス

• int .str -> str

• double .str -> str

  数値を文字列に変換する。

• bool .str -> str

  false は "false" に、true は "true" に変換される。

• .s：.str のエイリアス

スライス演算子

Python の添え字・スライスの記法とほぼ同じ仕様です。

• str [ int ] -> str

  文字列中の 1 文字を取り出す。
  負の添え字を指定すると、文字列の末尾からの位置となる。
  範囲外の添え字を指定した場合は、空文字列になる。

  "Shol"[2]  // => "o"
  "Shol"[-2] // => "o"
  "Shol"[4]  // => ""

• str [ int? : int? ] -> str

  文字列中の部分文字列を [start:end] の記法で取り出す。
  負の添え字を指定すると、文字列の末尾からの位置となる。
  範囲外の添え字を指定した場合は、範囲内に収められるように調整される。
  start を省略すると、文字列の先頭から取り出される。
  end を省略すると、文字列の末尾まで取り出される。

  "Shol"[1:3]   // => "ho"
  "Shol"[-3:-1] // => "ho"
  "Shol"[1:10]  // => "hol"
  "Shol"[:2]    // => "Sh"
  "Shol"[2:]    // => "ol"
  "Shol"[:]     // => "Shol"

• str [ int? : int? : int? ] -> str

  文字列中の部分文字列を [start:end:step] の記法で取り出す。
  [start:end] の範囲から step 文字ごとに文字列を取り出す。
  step を省略すると、1 が指定されたものとして扱われ、[start:end] の挙動と同様になる。
  負のステップ数を指定すると、文字列を逆順に取り出す。

  "Shol"[::2]    // => "Sl"
  "Shol"[::-1]   // => "lohS"
  "Shol"[1:4:2]  // => "hl"
  "Shol"[4::-2]  // => "lh"
  "Shol"[::]     // => "Shol"

ユーティリティ演算子

• double .ceil -> int

  小数点以下を切り上げる。

• double .floor -> int

  小数点以下を切り捨てる。.int と違って、負の無限大方向に丸められる。

• double .round -> int

  小数点以下を四捨五入する。

• int .abs -> int

• double .abs -> double

  絶対値を取る。

• str .ord -> int

  文字列中の最初の文字の Unicode コードポイントを取得する。文字列が空の場合は 0 となる。

• int .chr -> str

  Unicode コードポイントを文字列に変換する。不正なコードポイントが指定された場合は空文字列になる。

• str .len -> int

  文字列の長さを取得する。

乗除剰余演算子

• int * int -> int

• int * double -> double

• double * int -> double

• double * double -> double

  乗算

  以下も同一の型シグネチャで定義されています。

  • /：除算

  • %：剰余

加減算演算子

• int + int -> int

• int + double -> double

• double + int -> double

• double + double -> double

  加算

• str + str -> str

  文字列の連結

• str + int -> str

• str + double -> str

• str + bool -> str

  右側のオペランドを文字列に変換して連結する。

• int - int -> int

• int - double -> double

• double - int -> double

• double - double -> double

  減算

ビットシフト演算子

• int << int -> int

  左シフト

• int >> int -> int

  右シフト

比較演算子

• int = int -> bool

• int = double -> bool

• double = int -> bool

• double = double -> bool

• str = str -> bool

• bool = bool -> bool

• symbol = symbol -> bool

  等価

  以下も同一の型シグネチャで定義されています。

  • !=：等価でない

• int < int -> bool

• int < double -> bool

• double < int -> bool

• double < double -> bool

  小なり

  以下も同一の型シグネチャで定義されています。

  • >：大なり
  • <=：小なりイコール
  • >=：大なりイコール

ビット演算子

• int & int -> int

• bool & bool-> bool

  ビット AND

• int ^ int -> int

  ビット XOR

• int | int -> int

• bool | bool-> bool

  ビット OR

論理演算子

• bool && bool -> bool

  論理 AND

• bool || bool -> bool

  論理 OR